能力を加速させる行動の促し【リクエスト】とは?


`人材育成`で頭を悩ませている方は多いのではないでしょうか。部下の才能や個性を引き出していこうと、コーチングを活用する企業が増えてきています。
今回は、効果が高いといわれているコミュニケーションスキルの1つの“リクエスト(要望)”について解説します。

この記事はこのような方のお役に立ちます

  • 部下が思うように育たない
  • 指導方法の改善点がよくわからない
  • 社内でのチーム力を向上させたい

    など、部下との信頼関係の作り方や相手の心を動かすヒントにつながります

コミュニケーションスキル「リクエスト(要望)」とは?

「〇〇してほしい(してほしくない)」と伝えるのがリクエスト(要望)。相手の習慣・やり方に対して、新しい行動を促すことを指します。
価値あるリクエストを要求するために、以下のポイントをおさえておきましょう。

  • 現状や目標達成に対する過程をしっかりと把握する
  • 要望を機能させるために信頼関係を構築する
  • 相手の長所・個性・強みを理解する

日頃からのコミュニケーションが価値あるリクエストにつながることは忘れていけないポイントです。

リクエストのやり方とは?どんな場面で必要とされる?

“リクエスト”と一言で表しても、その手法はさまざま。場面によって使い分けが必要となるため、実際の提案例を参考にしながらぜひ取り入れてください。

気づきや改善を促したいとき

うまくいっていると満足している相手に、行動の変化を生み出すことは困難ですが、さらにステップアップした行動を促したい時に、相手にとっての“成功経験”が、次へのステップアップにつながるカギとなります。
「〇〇を達成したあなたにぜひ任せたいと思っているのですが、やってみませんか?」
現状維持から一歩踏み出してもらいたいときには、成功体験は自信につながり、視座を上げるチャンスです。チャレンジが大きな成長につながっていきます。

リスクを回避させたいとき

現状把握に甘さがある相手は、リスクの認識が不十分な場合も多いものです。そんな俯瞰してもらい時などにもリクエストは有効です。「私から提案したい点があるのですが、よろしいでしょうか?」と“許可を得る”一言を添えましょう。唐突に話をすることは相手のやる気を下げてしまったり、トップダウン的な横柄な印象を与えたりします。また、受け取ってもらうための心の準備としても効果のあります。

目的への道しるべを明確に保ちたいとき

目的へ向かう過程や中間目標(マイルストーン)の再確認ができます。また、相手の誤ったやり方を軌道修正する方法としても「現段階の中間報告をしてもらえますか?」のようなリクエストは有効です。また、「ここまできたら報告を入れてもらうことはできますか?」のようにあらかじめ相手からの発信を促すことも有効です。
また「私にできることを教えてもらうことはできますか?」のように相手を尊重しながらも相手のリクエストを引き出すことで、不安や困りごとに寄り添うこともできます。

リクエストがもたらすメリット

どのような場合もリクエストは相手に「受け入れる・断る・交渉する」の選択肢が与えられます。あくまでも、行動の選択は相手次第であることを前提に行うことが大切です。
リクエストが伝わると、以下のようなメリットを感じられます。

自信をもって行動できるようになる

尊重してもらっている、期待されている、と感じられることで、自発的な行動の背中を押すサポートとなり、確実な行動に移せるようになります。
信頼関係が十分にできている相手には「あなたならもっとできる!今度はこうしてやってみませんか?」とワンランク上のリクエストを要求することで、相手の潜在能力を引き出しさらなる成長へ導くことにもつながります。

解決策やアイディアを自ら生み出せるようになる

安心感や自己肯定感を持っていると、仕事に対して前向きになります。そして前向きなモチベーションが高い状態は次々にアイディアが浮かび、さらに挑戦する意欲がわいてきます。もしリクエスト通りにいかなかったとしても、チャレンジしたことそのと自体を認めることで、そこからの学びが次の行動やチャンスにつながるのは間違いありません。

新たな可能性を発見することができる

前述したように、リクエストを受け入れるかは相手次第ですが、リクエストにより一人では考えが及ばなかった新たな気づきをきっかけに自らで考え判断することは、新たな自己の発見を加速させます。リクエストを受け取った相手は、それをきっかけに新たな選択肢や可能性を見出し、ゴールへと進んでいくでしょう。
未知なことであればあるほど、不安や迷いはつきものですが、しっかりとフォローできることもあわせて伝えることで、一歩踏み出すことができます。

リクエストをする際のNGポイント

ただ単にリクエストをするだけでは、強力な後押しにはなりません。一歩間違えてしまうと、相手にうまく伝わらなかったりモチベーションの低下を招いてしまったりすることも…。
以下の点に気を付けることで的確なリクエストとなります。

指示や命令と混同してしまう

『やらされている』『強要されている』という気持ちになってしまうことは絶対に避けます。これが要望と命令(指示)の決定的な違いです。相手が考え、決めた行動に対して“そっと背中を押す”イメージを忘れずに、一方的なリクエストにならないように、相手に拒否権があることはこちらも十分に認識することが重要です。
そして、しっかりとした信頼関係を築いておくことは大前提です。

説明になってしまい真意が伝わらない

「相手にわかってほしい」という気持ちだけが先行して、話が長くならないことにも注意が必要です。冗長な話は不快感や混乱を招いてしまう恐れもあります。相手を信じ、ストレートに、簡潔に伝えることを意識しましょう。

自分にとっての正論をぶつけてしまう

  • それくらいできるのは当たり前
  • 自分でやると決めたなら最後までやるべき

など、こちらの思い込みや常識でのリクエストは逆効果となり相手のモチベーションが下がります。リクエストは相手の能力発揮を促すスキルです。決してこちらの意のままに動かすスキルではないことは肝に命じてください。
“可能性”や“期待”の姿勢があることは、ポジティブな言葉や態度となって表れます。それが相手の潜在的な力を引き出すリクエストをなるのです。モチベーションも自信もアップして取り組むからこそ成果につながるのです。

【まとめ】

リクエストは“相手に期待をしている”ことを伝える手段です。相手の可能性を信じ期待を込めることで、モチベーションや自信の向上につながります。
「あなたならできる」とまずはあなたが信じることで、相手は行動への迷いや不安を断ち切り、失敗を恐れずチャレンジができます。
リクエストを上手に活用したコミュニケーションは活気あるチーム作りにつながります。

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今回、ご紹介したリクエスト(要望)はコーチングの基本スキルのひとつです。リクエストが有効に働くための、相手を尊重し、認めるなどのコーチングスキルがすぐに活用できるようになる90分の無料体験講座に参加しませんか?
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発行者

下田まゆみ(公式プロフィールはこちら
Entresh(アントレッシュ)
経営者・事業主のエグゼクティブコーチ
女性管理職の自信を育てるコーチング
ICF(国際コーチング連盟)認定プロフェッショナルコーチ(PCC)
GCS認定プロフェッショナルコーチ
GCS認定講師(青山渋谷校講師)

下田まゆみ

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