やる気スイッチの入れ方：『ご褒美がもらえそうな時』に活発になる【自己報酬神経群】

仕事をしていく上でも大事な目標達成。目標を立てたものの「やる気が起きない・・」という経験は誰もがあることです。ここぞ、というときにモチベーションが高く、やる気をみなぎらせ進みたいものです。この『やる気スイッチ』を自分で自由自在に押す事ができる方法をご紹介します。
やる気が出ない、部下のやる気がなくて困っている、など『やる気スイッチ』を探している方がすぐに活用できるヒントをご紹介します。

Contents

1 喜ばせる
2 やる気スイッチはどこにあるの？
3 ドーパミン
4 ご褒美のポイントは２つ！！
5 まとめ
6 発行者
7 プレゼント
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喜ばせる

『やる気スイッチ』という言葉は学習塾のCMで世間に広まり、口にしたことがある方も多いかと思います。「やる気スイッチ」とは、人が何かをする意欲ややる気を発揮するためのスイッチのことを指します。具体的には、自分がやるべきことに対して興味や関心を持ち、そのことを達成するために積極的に取り組むための心理的なメカニズムを表しています。
「やる気スイッチを押して！」とか「やる気スイッチが見つからない」などと言いますが、『やる気スイッチ』はどこにあると思いますか？スイッチ、といっても電気をつけるように何か物質があるのではないことは誰もがわかっています。ではどこにあるのでしょうか。
『やる気スイッチ』は脳の中にあるのです。やる気スイッチは、脳が喜ぶことにより入ります。では、脳が喜ぶとはどういうことなのか。
脳が一番喜ぶのは、『自分がやろうとしたことを達成すること』です。
ですから、人が決めた目標ではモチベーションがわかないのです。これが、部下にやらせようとしてもやらない、やる気にならない、のは、上司や会社が決めた目標だからなのです。

やる気スイッチはどこにあるの？

脳は非常に複雑な構造を持っており、身体の感覚情報の受容・処理、運動や行動の制御、思考、感情、記憶などの高次の活動を担い、多数の領域に分かれており、それぞれが異なる機能を担当しています。その中に『自己報酬神経群』というものがあります。ここは、「自分でやりたい」という本能を生み出す部位、といわれ、自分自身に対する報酬=ごほうび」を与えられることで機能する神経細胞群といわれています。脳の働きの部分から見ると、『脳の機能を高めるために「ご褒美、報酬」を感じる、あるいは期待する部分』といわれています。
前述通り、期待している状態の時に強く働くのが、この自己報酬神経群なのです。これがまさにやる気スイッチです。

ドーパミン

神経細胞から放出され、一般的に快楽物質として広く知られている神経伝達物質のドーパミンはまさに報酬（ご褒美）がもらえそう、と感じると出る＝ドーパミンは『報酬が予測された時に、脳内で分泌される』というものなのです。そしてドーパミンが分泌されることにより、モチベーション・やる気が上がり、人は行動を起こします。例えば、新しいゲーム機が欲しい子どもは、自分の誕生日にプレゼントがもらえる、とわかっているので、自らお手伝いをしたり、新しいゲーム機がどんなに素晴らしいかの説明をしたり、はたまた、〇〇ちゃんも〇〇くんももっている！と説得したり、ゲーム機をもらうためにモチベーション高く行動します。ですが、もらった１週間後には、見向きもしなくなっている、という事が見られます。これもまさにこの自己報酬神経群の働きのためです。脳が「出来た！」「終わった！」と判断した瞬間に、モチベーションを失い、思考を停止してしまう、ということがおきてしまうのはこのためです。

ご褒美のポイントは２つ！！

「もらえそう」という期待感で自己報酬神経群が活発化され、ドーパミンが分泌されることでモチベーション高く、やる気が高い状態になる、ということをご説明しました。
その上でご褒美を決めるときのポイントを最後にお伝えします。
ご褒美は行動に移る前に決める事が大切です。「ご褒美がもらえるかも？」という期待値が原動力ですから、大きく大きく期待するご褒美であればあるほど大きな力となります。
そしてもう一つ。ご褒美の価値は人により様々です。ですからその人にとって、価値があるご褒美を設定することも重要です。このご褒美は決して、報酬などの物質的なものだけとは限りません。「このプロジェクトの成功で得られる達成感」「目標値をクリアすることで自信が持てる」など、内発的動機はより大きな力となるといわれています。忘れてはいけないポイントは『その人自身にとって価値がある』ものでなければなりません。